AuDeBu 総合情報ページ


バリ取りとR 面取めんと りの方法

板金屋ばんきんや さんにおいて、バリ取り、 R面取アールめんと りを 行う方法には主に下記 のような方法があります。 全て 一長一短いっちょういったん があるという点が 重要じゅうよう です。  最高さいこう の方法は 乾式かんしき バリ取り機を使う 事ですが、 設備投資費せつびとうしひ が必要となります。  作業量さぎょうりょう が少ないのであればヤスリによる 方法が すぐ れた方法という事になりますが、 生産コストが高くなります。  一長一短いっちょういったん把握はあく して、 各工場かくこうじょう生産形態せいさんけいたい に合った方法でバリ取り、 R面取アールめんと りを行う事をお すす めします。

 ヤスリ ( 部品1つにつき バリ取りで25円  R面取アールめんと りで125円 )

もしも、 少量しょうりょう金属製品きんぞくせいひん があって、エッジにバリがあったとすれば、誰でも、ヤスリを 使ったバリ取りを行う事でしょう。  手間てま さえ かか ければ、細かい部分も 綺麗きれい にバリを取る事ができます。  図面ずめん に“バリ無き事”と書いてある場合は 勿論もちろん 、“ R面取りアールめんとり の事”と書いてあっても、数が少なければ対応できます。 

しかし、どの 程度ていど の数が、ヤスリによる数の 限界げんかい なのでしょうか? 

ヤスリによる 単純たんじゅん なバリ取りと R面取アールめんと りを 比較ひかく すると、 作業時間さぎょうじかん は、 おおむ ね5倍の差となります。 また、 作業時間さぎょうじかん は、バリ取りや R面取アールめんと りを行う 単純たんじゅん なバリ取りの場合、エッジの長さに 比例ひれい し1mにつき30 秒程度びょうていど と言われています。

ワークの 形状けいじょう や、どの 程度丁寧ていどていねい に行うかにもよりますので、“うちはもっと 速い”とか“そんな 手抜ねぬ きはしてない”といった 意見いけん も出るはずですが、 ひと つの 基準きじゅん としてお考えください。

この 基準きじゅんもと に考えると、 周囲しゅうい にバリ取りをすべきエッジが1000mm 程度存在ていどそんざい する 板金部品ばんきんぶひん は、少し大き目ではありますが、 一般的いっぱんてき板金部品ばんきんぶひん のサイズと言えるでしょう。 全て、タレパンで いてあるとして、バリ取りに かか時間じかん は、30 秒程度びょうていど ですから、1 時間じかん で120枚のバリ取りを行う事となります。  時間単価じかんたんか を安く 見積みつ もって 3,000円とすると1 枚当まいあた たりの 作業単価さぎょうたんか は3000円÷120=25円という事になります。  これが R面取アールめんと りとなると1 時間じかん で24枚しか 処理しょり できず、 作業単価さぎょうたんか は125円です。

費用ひよう としては、こんなところですが、 単純たんじゅん にそれだけでヤスリによるバリ取り 作業さぎょうかた る事はできません。 最も 重要じゅうよう な事は、“あなたは、毎日、ヤスリを使ったバリ取り 作業さぎょう をしたいですか?”という 質問しつもん に対する 労働者ろうどうしゃ の答えです。 

肉体的疲労にくたいてきひろう は、他の 一般的いっぱんてき作業さぎょう比較ひかく して大きなものとなります。 さらに、バリは 危険性きけんせい が高く、バリ取り前の 状態じょうたいからだ れると 怪我けが をしてしまいます。  何時間なんじかん もヤスリを使ったバリ取りを行えば、 疲労ひろう蓄積ちくせき し、ケガも 日常茶飯事にひじょうさはんじ となるでしょう。 この 理由 から、 労働者ろうどうしゃ の方の答えは、 当然とうぜん 、“やりたくね〜”という答えになります。 1 時間じかん に120枚と 試算しさん しましたが、これを1人の 作業者さぎょうしゃ丸1日行まるいちにちおこ なえば、誰だって、かなりイヤになるのではないでしょうか?

レーザー 加工機かこうき やプラズマ 切断機せつだんき溶断ようだん された 溶断面ようだんめん付着ふちゃく する 四酸化三鉄しさんかさんてつ酸化被膜さんかひまく黒皮くろかわ )をヤスリで取るのは、 四酸化三鉄しさんか さんてつかた いので、ほとんど 無理むり だと思います。

ところで、この 費用ひよう は誰が 支払しはら っているのでしょうか? この HPホームページ には、 R面取アールめんと りを行った方が良いという話が 何度なんど も出てきます。 そんな理由から、 長年ながねん “バリ無き事”と書いてあった 図面ずめん が、“ R面取アールめんと りの事”と書き えられたとして、1 個当こあ たり100円も 原価高げんかだか になってしまった 製品せいひん販売単価はんばいたんか は、同じく100 円UPえんアップ されるのでしょうか? 答えは No!ノー  コスト UPアップみと められた 板金屋ばんきんや さんの話など聞いた事がありません。  かり に、コスト UPアップ をアピールしたとしても、
     ○ 海外だったら、もっと安く作れる
     ○ 他の 板金屋ばんきんや に仕事を取られる
といった理由から、 例外れいがい なくボツにされてしまっています。  大企業だいきぎょう の社員の 給料きゅうりょう は、ここ 数年すうねん ( 現在げんざい 2017年) UPアップ しているのに、 中小零細企業ちゅうしょうれいさいきぎょう給料きゅうりょう は、全く UPアップ していない理由は、手の かか る仕事を 要求ようきゅう しても、コスト UPアップ は決して みと められないという 風潮ふうちょう によるものです。

  ハンド・グラインダー  (部品1つにつき バリ取りで25円   R面取アールめんと りで75円 )

ハンド・グラインダーは、サンダーとも言います。 単なるバリ取りならば、むしろ、ヤスリ 作業さぎょう の方が楽かも知れません。  速度そくど も同じくらいですが、 R面取アールめんと りを 指定してい された時、ヤスリ 作業さぎょうくら べて 電動でんどう なので 作業時間さぎょうじかんみじか くできます。 また、 四酸化三鉄しさんかさんてつ酸化被膜さんかひまく黒皮くろかわ除去じょきょ する場合は、ヤスリでは 無理むり で、ハンド・グラインダーを使わないと取れません。 

作業時間さぎょうじかん は、 単純たんじゅん なバリ取りは、ヤスリと同じで25円ですが、 R面取アールめんと りの場合は、その3倍の75 円程度えんていど になるようです。

ですが、 作業さぎょう危険性きけんせい を考えると、ヤスリも 危険きけん ですが、ハンド・グラインダーは、その 何倍なんばい危険きけん であり、大きな 怪我けが う事もあります。  作業中さぎょうちゅう にハンド・グラインダーを としてしまい、 からだ に当たって 大怪我おおけが をしたり、 砥石といし れて、 破片はへん怪我けが をする事もあります。 ハンド・グラインダー 自体じたい重量じゅうりょうおも いので、 長時間ちょうじかん作業さぎょう疲労ひろう まり特に 危険きけん です。 これは、ハンド・グラインダーの 取扱説明書とりあつかいせつめいしょ にも 明記めいき されているのですが、 無視むし して 長時間ちょうじかん作業さぎょう を行っている工場は多いようです。

ちなみに、ハンド・グラインダーでバリ取りなどを行った時に出る火花は、 けず り取られた鉄が、 表面積ひょうめんせき が増えた事で、 一気いっき酸化さんか するために出るもので、この 理屈りくつ はホカロンでも使われています。 火花は温度が高くなるので火災の心配もあります。

労働基準監督署ろうどうきじゅんかんとくしょ は、 板金屋ばんきんや におけるハンド・グラインダーの使用について 何故取なぜと まらないのか 不思議ふしぎ に思う事があります。 特に、 作業者さぎょうしゃ がハンド・グラインダーから出る 粉塵ふんじん吸引きゅういん したり、目に入ったりすると、 深刻しんこく災害さいがい となる場合もあります。  板金屋ばんきんや近所きんじょ を通り かか った子供の目に 粉塵ふんじん さるという事もあります。 こういった 事件じけん が、何れ発生して 社会問題しゃかいもんだい になるのは 時間じかん問題もんだい です。

板金屋ばんきんや工場自体こうじょうじたい も、ハンド・グラインダーから出る 粉塵ふんじん によって よご れます。 ハンド・グラインダーは、 板金工場ばんきんこうじょう のイメージを わる くする 元凶げんきょう となっていて、使用をやめた 板金工場ばんきんこうじょう には、カーペットが いてあったりします。  ハンド・グラインダーは、 便利べんり なGoodsですが、少なくとも 使い過ぎは 一刻いっこく も早くやめるべき です。

  バレル 研磨けんま  (小さな製品せいひん だけしか使えない)

バレル 研磨けんま は、 工作物こうさくぶつ をバレル( barrelバレルたる )の中に 粒子状りょううしじょう研磨材けんまざい媒材ばいざい (コンパウンド)とともに入れ、バレルを 回転かいてん上下運動じょうげうんどう させることにより 研磨けんま を行う方法です。  媒材ばいざい固形こけい の場合を 乾式かんしき バレル、また 媒材ばいざい に水を加えることもあり、その場合は 湿式しつしき バレルと呼ばれています。  一般いっぱん にバレル 研磨けんま では、 工作物こうさくぶつ比較的小ひかくてきちい さいものであり、バレル内に 複数ふくすう工作物こうさくぶつ を入れ 同時どうじ研磨けんま することもあります。 バレルの 回転かいてん一様いちよう では無く、 上下じょうげ に動かしながら 回転かいてん 、あるいは 振動しんどう を加えるなどして 工作物こうさくぶつ研磨材けんまざい をバレル内で動かして加工を行います。 バレル 研磨けんま では、 研磨材粒子けんまざいりゅうし は小さくかつ自由に動くため、 段付だんつ き面など 機械きかい研磨けんま しにくい場所であっても 仕上しあ げが可能ですが、
   ○ 工作物こうさくぶつ角面がどめん が丸まる
   ○ バレル こん と呼ばれる わず かなへこみが発生することがある
   ○ 加工中かこうちゅう表面粗ひょうめんあら さの 計測けいそく困難こんなん である
などが 欠点けってん としてあげられます。 バレル 研磨けんま は主に 切削せっさく ・プレス 加工品かこうひん のバリ取りや、 鋳物いもの表面仕上ひょうめんしあげ げなどに用いられます。 小さなプレス 製品せいひん には 有効ゆうこう ですが、 板金製品ばんきんせいひん の場合、 多品種少量たひんしゅしょうりょうつね であり、 製品せいひん が少し大きくなると使えないという点が 致命的ちめいてき です。

 ショットブラスト ( 製品全体せいひんぜんたい研磨けんま されてしまう。 黒皮くろかわ は取れない。 )

ショットブラストは、単にブラストとも呼ばれ、 投射材とうしゃざい と呼ばれる 粒体りゅうたい加工物かこうぶつ (ワーク)に 衝突しょうとつ させ、ワークの 加工等かこうとう を行う 手法しゅほう です。   対象たいしょう となるワークは金属、セラミック、ガラス、プラスチック等 硬質こうしつ なものが主ですが、ゴムのような 軟質なんしつ なものに対しても 冷却硬化れいきゃくこうか させてから用いる場合があります。 この 手法しゅほう は主にワークのバリの 除去じょきょ表面研削ひょうめんせっさく梨地加工なしじかこう のような 模様付もようつき けなど広い意味での 研削けんさく に用いられています。  板金製品ばんきんせいひん においては、 外側そとがわ は良いが、 製品せいひん に開いた穴のバリは取れにくいという点や、 表面処理鋼板ひょうめんしょりこうはん の場合は、 表面処理ひょうめんしょり が取れてしまうという点、全ての 表面ひょうめん研磨けんま される事になり、 寸法すんぽう が変わってしまう点、などの 問題もんだい があります。

 タレパン 金型かながた によるバリ つぶ ( 2次バリの発生と R面取アールめんと りが出来ない )

標準的ひょうじゅんてき なタレパンにおいて、 特殊金型とくしゅかながた用意ようい し、 一度抜いちどぬ いた穴の 上下じょうげたた く事で、バリを つぶ す方法があります。 タレパンの 加工中かこうちゅう に、ついでに行う事が出来るので、 金型かながた さえ 用意ようい すれば、 後処理あとしょり のバリ取り 工程こうてい を無くす事ができる点がメリットです。 しかし、この方法では、2次バリが発生する事が多いという点が 問題もんだい となっています。  穴の上に れても 怪我けが はしませんが、穴に ゆび を入れたら 怪我けが をするというのでは、バリ 問題解決もんだいかいけつ にならない事が多いのです。 さらに、 R面取アールめんと りを行う場合は、 塗装とそう防錆効果ぼうせいこうか の向上が 目的もくてき となる場合が多いのですが、この方法では、 R面アールめん にはできないので、 防錆効果ぼうせいこうか の向上には つな がりません。 

 タレパン 金型かながた によるバリ つぶ しローラー ( 2次バリの発生と R面取アールめんと りが出来ない )

こちらの方法は、上記の方法よりも 完成度かんせいど が高いと思います。 ローラーで はさ んだままの 状態じょうたい で、ワークを動かして、バリを 連続的れんぞくてきつぶ します。  金型かながたしつ も良く、2次バリも出にくい(出にくいだけで 実際じっさい は出る)のですが、ローラーである事から、 角穴かくあなすみ の部分などは、別の 金型かながたつぶ す事になります。  結果的けっかてき に、プログラミングも 複雑ふくざつ になります。 さらに、 R面取あーるめんと りを行う場合は、 塗装とそう防錆効果ぼうせいこうか の向上が 目的もくてき となる場合が多いのですが、この方法でも、 R面アールめん にはできないので、 防錆効果ぼうせいこうか の向上には つな がりません。

これらの 方式ほうしき は何れも、バリを取るのではなく “つぶす”ので、正確に言えば、バリ“取り”ではないのかも知れません。 そのために、 両者共りょうほうとも2次バリが発生する事と、 R面取ア−ルめんと りはできない という点に 問題もんだい があります。

湿式しつしき バリ取り機  ( 洗浄せんじょう乾燥かんそう が必要。 表面処理鋼板ひょうめんしょりこうはん処理しょり不可能 )ふかのう

日本で 板金製品用ばんきんせいひんよう バリ取り機と言うと、最もスタンダードなのが、 湿式しつしき バリ取り機です。  かた砥石といし を使って 表面全体ひょうめんぜんたい研磨けんま しますが、この時に火花が出るので 湿式構造しっしきこうぞう になりました。  後工程あとこうてい洗浄せんじょう乾燥かんそう が必要となり、生産コストが高くなる点。  表面処理鋼板ひょうめんしょりこうはん表面処理ひょうめんしょり がれてしまうという点に 問題もんだい があります。
表面ひょうめん研磨けんま するのでバリは取れますが、 完全かんぜん板状いたじょう の部品でなければなりません。 例えばエンボスや張り出し ( 板金屋ばんきんや さんは皆、 しぼ りと言っています。 ) があると、それも けず れてしまいます。 また、バリ つぶ しほどではありませんが、穴の中などに小さな 研磨けんま バリが出る事もあります。  表面ひょうめんけず るだけなので、 R面取アールめんと りはできないのが 普通ふつう ですが R面取アールめんとり りが可能な機種もあります。 
バリ取り機と言うよりは、 表面研磨機ひょうめんけんまき に近いと思います。

  乾式かんしき バリ取り機

湿式 しつしき 構造こうぞう にしないと、火災が発生するという 誤解ごかい をされている方が実に多い事には おどろ かされます。  湿式 しつしき バリ取り機では、 かた砥石 といし研磨 けんま したら火花が出るので 湿式 しつしき にせねばならなかったと言うのが正しい理由です。  AuDeBuオーデブ を含む 乾式 かんしき バリ取り機は、 かた砥石 といし研磨けんま するのではなく、 やわ らかいブラシでエッジだけを 研磨けんま します。  そのために、バリ取り時に火花が発生しないので、 湿式 しつしき にする必要がありません。  ブラシはエッジ 以外いがい の部分には引っ かか からないので、エッジ 部分 だけが 研磨けんま されます。 そのために、 表面処理鋼板ひょうめんしょりこうはん であっても、エッジだけが加工され、 表面処理ひょうめんしょりとど めたままで、バリ取りが可能です。 また、 湿式 しつしき では必要であった 後工程あとこうてい洗浄せんじょう乾燥かんそう も、 乾式かんしき なので必要ありません。 まさに、良い事だらけの 乾式かんしき バリ取り機ですが、ヤスリやハンド・グラインダーなどと 比較ひかく すると、どうしても 設備投資費せつびとうしひ (約1000万円)が発生します。 多くの 板金屋ばんきんや さんでは、 乾式かんしき バリ取り機が しいと思っていますが、 長年ながねん不況ふきょう影響えいきょう もあって 設備投資せつびとうし み切れず、ヤスリやハンド・グラインダーで 我慢がまん している場合が、まだまだ多いようです。




次ページはブラシを用いたエッジの 研磨けんま についてです。




バリ取りレスキュー隊

バリ取りレスキュー隊にMailを送る