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労働生産性ろうどうせいさんせい とローディング

会社全体平均の 労働生産性ろうどうせいさんせい は、どこの会社でも 前ページで 提示ていじ した計算方法で計算できますが、 もう少し詳細に、 例えば、お客ごとや製品ごとに 労働生産性ろうどうせいさんせい が高いのか低いのかを計算したくなります。 そういった時には、 お客別の売上集計を使って、 社員の人数では無く、作業の のべ日数当たりの 労働生産性ろうどうせいさんせい を計算してみると良いでしょう。 

例えば、A社の仕事で100万円の売上があって、 材料費ざいりょうひ が40万円だったとすると、 付加価値額ふかかちがく粗利あらり )は60万円になります。  この仕事を実行するのに、2人で5日間掛かったとすると、 A社の、この仕事の 労働生産性ろうどうせいさんせい は、60万円/10 人日にんぴ なので 1日の 労働生産性ろうどうせいさんせい は、1人当たり6万円という事になります。  6万円/1 人日にんぴ は、 結構けっこう 、高い 労働生産性ろうどうせいさんせい ですから、 いわゆる もう かる仕事で、 作業効率せいさんこうりつ も良かった事になります。

この計算をB社の場合、C社の場合と り返すと、 もう けの多いお客と、そうでないお客を“正確に”比較する事ができるようになります。

こういった計算を詳細にやろうとすると、 1日のうちに、何時から何時までは、何処の仕事をやったのかを 全部記録ぜんぶきろく する事になります。  例えば、 作業指示票さぎょうしじひょう とバーコードを使って、 作業時間を管理するようになって行きます。

こういったデータから得られる効果は 凄く大きくて、大企業の社員は、 面倒めんどう でも 伝票でんぴょう をつけたりしないと 改善活動かいぜんかつどう につながらないという事を良く知っています。  これに対して、 中小零細ちゅうしょうれいさい 企業では、全く理解してもらえない事が多いのです。  実際は、どこまで情報を集めるのかは、 メリットとデメリットを考えた上での 経営判断けいえいはんだん となります。

大企業では、こういった管理を、やっていない工場は無いと思います。  例えば、大企業の息の掛かった海外工場でも30年前から、 こういった事は、きっちりとやっています。  中小零細ちゅうしょうれいさい 企業は、ここのところを 改善かいぜん せずに、 “何時も大企業には泣かされる” と言っているだけでは、いつまで経っても問題は解決できません。

 ローディングという 概念がいねん  

ところで、ここで、大企業にはあって、 中小零細ちゅうしょうれいさい 企業には無い 概念がいねん が1つあります。 

それは、ローディングという 概念がいねん で、 1時間当たりに1人の社員が かせ ぎ出さねばならないお金の事です。  例えば、1日当たり16000円の給料がもらえる社員は、 8時間労働ならば、1時間に2000円は かせ がねばなりませんが、 これでは、自分の給料だけしか かせ いだ事になりません。  年金ねんきん保険ほけん 、会社の色々な 経費けいひ設備費せつびひ光熱費こうねつひ なども かせ がないと いけませんので、普通は1時間5000円くらいは かせ がねばならなくなります。  これは売上ではなく粗利です。1時間5000円以上 もう けないと その人を やと っている事によって、会社は そん をする事になります。  営業員は、日々ノルマで苦しんでいるのに、 内勤者ないきんしゃ にはノルマが無いのは、 変じゃないか? と考える人もいます。

大企業の社員は、皆、ローディングの事を知っていて、
“ 俺のローディングは、8000円だ ” などと言っています。  ところが、 中小零細ちゅうしょうれいさい で、ローディングの事を知っている人は珍しい。  ローディングの金額設定は、 決算けっさん データなどから計算するのですが、 一般的な 中小零細ちゅうしょうれいさい 企業では、 5000〜8000円程度のはずです。 この数字は、社員の給料が高かったり 会社の 設備投資せつびとうし豪華ごうか だったりすると、より大きな額となります。  大企業の社員は、1万円を超えているのが普通です。

社員が、何故そんな数字を知っている必要があるのかと言うと、 それは 原価意識げんかいしき を高めるためです。  自分達が手を掛ければ掛けるほど、 商品の 製造原価せいぞうげんか が高くなってゆくという 意識いしき を持つべきだからです。 

例えば、板金屋さんで100個の板金部品の バリ取り作業を1時間掛けて行ったとすると、 その100個の 製造原価せいぞうげんか は、 材料費ざいりょうひ や種々の費用に加えて、 バリ取りの 作業費さぎょうひ がプラスされます。  この100個の板金部品の 製造原価せいぞうげんか は最低でも5000円もUPし、 1個当たりだと、50円UPします。 
ところが、そんな製品を1個40円とかで販売してしまうと 材料費ざいりょうひ はおろか、バリ取り だい も出ないという事になります。

こういった計算をやれば、バリ取り機を使わず、 サンダーでバリ取りを行なっていると、 ほとんどの板金製品が、 もう けが、全く無くなったり、 赤字あかじ になってしまっている 事が、はっきりと解ります。

そういったチェックは、 営業担当者だけではなく、会社全体でやらないと、 効率的こうりつてき な仕事の進め方には結びつかないのです。 工場経営の 負担ふたん は、工場長や経営者だけに集中し、 作業員は、工場長達が 改善かいぜん してくれるのを、口を開けて待っているだけの状態になってしまいがちです。  あなたの会社は、そうなっていませんか?

労働生産性ろうどうせいさんせい は、年間の1人分の もう け ( 粗利あらり ) です。
これに対して、ローディングは1時間当たりの1人分の もう け ( 粗利あらり ) で 分母ぶんぼ が違うダケ。  根本的こんぽんてき には同じ意味を持つ数字ですが、 ローディングは、 1時間当たりという点で、現場の管理に使い易い数字となります。  大企業では、 原価計算げんかけいさん生産管理せいさんかんり に、このローディングが 多用たよう されていて、 改善かいぜん の効果も 定量的ていりょうてき に計算/管理されています。




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